ここでは、賃貸経営における返済比率について解説します。返済比率とは何かのほか、返済比率を下げる方法などもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
賃貸経営における返済比率とは、「年間家賃収入に対する、不動産ローンの年間返済額の割合」です。返済比率の値が低いほど安定した経営がしやすく、賃貸併用住宅のような賃貸経営においても返済比率は重要なポイントです。
返済比率は「家賃収入がたくさんあり、ローン返済額は少ない」という状態が理想です。
黒字であれば問題ないというわけではなく、余裕のある返済比率を保つことが大切。物件購入後にローン返済額を変えることはできませんが、家賃収入は変動します。たとえば、空室率が上がって家賃収入が少なくなった場合、返済比率がアップしてしまいます。そのため、空室リスクも想定したうえで返済比率のシミュレーションを行いましょう。
返済比率は、年間の家賃収入額に対して40%~50%の返済額を目安として考えるケースが多いようです。
家賃収入からは、ローン返済額のほか修繕費や管理費などの支出があります。たとえば「返済比率40%」といっても残りの60%がそのまま利益となるわけではなく、そこから修繕費や管理などを支払います。また、空室リスクにも備えておく必要があることから、50%を超える返済比率は非常にリスクが高いといえます。
なお、金融機関では、借り入れの際の融資条件を「返済比率35%」としているケースもあります。金融機関では確実な返済を重視しており、安定した返済を実現するために融資条件の返済比率を厳しく設定しているのです。
返済比率を下げるためには、家賃収入を上げるか・ローン返済額を少なくするかしかありません。家賃収入アップは難しいため、借り換えや金利引き下げ交渉を検討してみましょう。
「運用を開始したものの、返済比率が高く苦しい。家賃収入アップも見込めない」という場合は、返済期間の見直しや借り換えも検討しましょう。返済期間を長くしたり借り換えができれば、家賃収入に変動がなくても返済比率を下げることができます。
ただし、借り換えには手数料がかかります。諸費用が高くなり、「返済比率は下がったものの、借り換えの手数料の負担が大きい」というケースも考えられるため、事前によく確認しておきましょう。
返済比率を下げる方法として、金利の引き下げ交渉も効果的です。金利の引き下げに応じてもらえれば、その分返済比率を下げることができるでしょう。
金利の引き下げ交渉は、現在借り入れをしている金融機関へ行います。「他行への借り換えを検討している」などと伝えて金利の引き下げ交渉を行えば、顧客を引き留めるために金利引き下げに応じる可能性が高まります。
とくに長期にわたって返済してきた実績がある場合は、金利引き下げ交渉が成功しやすいでしょう。
「キャッシュフローに余裕がでてきたが、返済比率を下げたい」という場合は、繰り上げ返済を検討しましょう。繰り上げ返済とは毎月の返済額に加えて一定の上乗せ金額を支払うものであり、返済期間を短縮したり、将来の返済額を少なくすることが可能。
なお、投資直後から返済期間や返済額を少なくしたい場合は、融資の申し込み段階から借入金額を抑えておく方が良いでしょう。
繰り上げ返済には、「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。
返済期間短縮型は、繰り上げ返済によって「毎月の返済額は変えないまま、返済期間を短縮する」というもの。一方返済額軽減型では、繰り上げ返済によって「返済期間は変えないまま、毎月の返済額を少なくする」という特徴があります。
返済比率を下げる目的で繰り上げ返済を行う場合は、返済額軽減型がおすすめ。返済期間はそのままで繰り上げ返済分が毎月の返済額から差し引かれるため、返済比率を下げることができます。
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